中国に「EV墓場」 スマホのように気軽に車を買い替えたその先に…

 中国では電気自動車が急速に普及する一方で、「負の遺産」ともいえる「EV墓場」が問題となっています。背景には、若者の消費動向の変化もありました。

【画像】空き地に数百台…窓はずれ、タイヤに雑草絡まり、クモの巣がはる電気自動車

■北京モーターショー 注目は中国のスマホ大手「小米」

 25日から4年ぶりに開催されている北京モーターショー。およそ1500社が出展し、最新のモデルを公開しています。

 なかでも注目されているのが、先月、電気自動車に参入したばかりの中国のスマートフォン大手「小米(シャオミー)」です。アメリカのテスラより安い価格を打ち出し、激しい価格競争を巻き起こしています。

小米 雷軍CEO

「謙虚な姿勢をもって、テスラに学ぶ必要がある」

■“数百台の電気自動車”空き地を埋め尽くす

 次々と企業が参入し成長を続ける中国の電気自動車業界。その一方で問題となっているのが、空き地を埋め尽くす無数の車。その数、数百台にも上ります。今年1月、中国のSNSに投稿されました。

中国のSNSから

「まるで電気自動車の墓場みたいだ!」

 この白い車は、カーシェア事業に利用されていた電気自動車とみられます。思ったほど利用者が伸びず、廃棄されるケースが相次いでいます。

 別の映像では、窓がはずれていたり、タイヤに雑草が絡まっていたりする車、クモの巣がはっている車まであります。

 中国政府は電気自動車産業の成長を国家プロジェクトに掲げ、電気自動車の製造や購入に対し、多額の補助金を投入。しかし、それが過剰な生産につながり、経営破綻する新興企業も相次いでいるといいます。さらに…。

■過剰生産問題 影響は中国国内にとどまらず

中国のSNSから

「1年で3台目です」

 今、中国では補助金で割安となった電気自動車をまるでスマートフォンのように頻繁に買い替える若者が増えているといいます。

 深刻化する電気自動車の過剰生産問題。影響は、中国国内にとどまらないといいます。

拓殖大学 海外事情研究所 富坂聰教授

「中国はEV世界最大の市場ですが、期待されたような右肩上がりの勢いを保っていくという意味では少し失速気味。もうけようというよりも会社が潰れるので、少しでも金に換えたいっていうことですよね。海外でたたき売りになるんですよ。受け手になった国は、たたき売り商品と競争しなきゃいけないということで負けていくわけですよね。それが過剰生産の問題ってことですね」

(「グッド!モーニング」2024年4月29日放送分より)

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